
中学1年生から約6年間不登校だった私が、
大学生になってから周囲とのギャップを感じたエピソードを話したいと思います。
どこの高校出身?
大学入学当初、私が一番返答に困った質問が
「どこの高校出身ですか?」
です。
はじめまして~、の次の話のタネに高確率で聞かれますよね。
これから人間関係を築いていくにあたって、
・出身はどこなのか
・どこの高校を卒業したのか
こういう質問が出てくるのはごく自然なことで、人はこうやって話を広げていくもの。
ただ、高校を2回留年、2回中退し、高卒認定試験経由で大学進学した私には母校と呼べるものがない♪
だから私は出身高校を聞かれると、
「あー、私高校卒業してないんだよね~」
と言ってみたり
「定時制高校行ってたよ~」
と言ってみたり、その時の気分と相手の雰囲気に合わせて答えていました。
大切なのは、質問してくれた相手に気まずさを感じさせないようにすること。(笑)
私自身は、不登校だったり、高校を中退していることに対して全く引け目を感じていないし、
人に話したくないという負の感情もありません。
でも、こういう私みたいな生き方にあまり縁のない人たちに、「中退してる」なんて言ったら
”悪いこと聞いちゃったかな”
って思わせてしまうんじゃないかと。
だからテキトーな感じで軽く答えるようにしていた。笑ってもらうくらいが丁度良い。
聞いてくる人の中でその人自身も不登校を経験したことがあったり、
私のバックグラウンドに興味を持ってくれた子は、
「えーおもしろいー!」と言ってどんどん質問してくれました。
まぁでも、9割の人は気を遣ってくれて過去について深堀りしてこなかったですね。
まだまだ”不登校”というものが悲観的に捉えられているのかなぁなんて思ったりしました。
<ミニエピソード>
入学当初、サークル見学に行った時、
自己紹介で出身高校を言わなくてはならなくなり
隣にいた友達の出身校の名前を借りたのですが、
「出身はA高校です♪」
と言うと、どこからともなく聞こえてくる
「あんな子いたっけ?」
と、他にもいたA高校出身であろう学生の声。
大人しく高卒認定ですって言えばよかった。
堂々としようね~( ^^)
まったくついていけないみんなの青春話
現役より1年遅れの大学入学だったので、周りはほとんど1コ下だったけど
入学後すぐに同じ学科の人たちと仲良くなれました。
友達ができるか不安だったから、初日からみんなと仲良くなれてとっても嬉しかったのだけど、
とにかく話にまったくついていけなかった♪
中高で所属していた部活の話、学校行事の話、流行っていた歌、遊びだったり・・・
ぜんっぜん分からなかった。
私はみんなが学校に行っている間はコンビニや居酒屋でアルバイトを、
みんなが寝ている時間に遊びに出かけるような生活をしていました。
ほんのちょっとだけ通っていた定時制高校や通信制高校の思い出と言えば、
授業中に突如始まる喧嘩や
苦手な先生の授業にクラス全員で欠席したこと。(先生本当にごめんなさい、反省しています。)
こんな話を一体誰と共有できるでしょうか。
だから私はみんなの話を聞いて、一般的な高校生の生活を想像するしかなかった。
どうやら、学校ではけっこう面白い経験ができるらしいぞ、ということは分かりました。
自分には経験できなかった話をたくさん聞いて虚しく思ったこともあったけど、純粋に知らない世界の話は面白い。
もともと私は興味の向く範囲が狭く、流行に敏感な同年代の会話にはついていけません。
こう思うと、周りの話についていけないのは不登校だったからというより、私のもとの性格に端を発している気もしますね(笑)
正直言うと、私は大学に入るまで普通に学校に通っている人たちを避けていたところがありました。
みんなと自分の差を感じるのが怖いから、
”私とは違う世界にいる人たち”って自分で距離をつくってしまっていたのだと思う。
でもさすが教育学部で、みんな優しくて思い遣りのある良い子ばかりだったから
話についていけなくても面白かったし、素敵な高校生活を送ってきたんだろうなぁと
自分の知らない世界を教えてもらえてとても楽しかった。
つまり、話にはついていけなかったけど、新しい世界を知って得をしたって話。
過去に重大な何かがあったと思われがち
不登校だったことや、高校を中退していることを打ち明けた時
「大変だったね…」
といった具合に同情の波が押し寄せることがある。
また、バイトや就職の面接の際に
ガタガタな経歴について、気を遣われながらも根掘り葉掘り聞かれる。
「一体なにをしたんだ君は」と。
そりゃあそうですよね。私のような経歴の人間を雇うと
「雇ってもすぐ辞めるんじゃないだろうか」
「何か問題を起こすのではないだろうか」
ってリスクが高すぎますもんね。
ただ、私は特別な何かがあったわけではなく、ただ自分の思うように生きてきて
その時その時で最善の選択をしてきたつもりなので、
掘っても特に何も出てこないから、何か隠していると思われたりしがちで(笑)
不登校経験者のみなさんそんなことありませんか?
マイノリティって辛いのか
これまで、不登校を発端に一般的なレールを外れて生きてきたことで周りとのギャップを感じ、
自分はおかしい人間なのではないかと不安になることがありました。
自分の異質さを考え込んでしまった時期もあったし、それで精神的に不安定になることもありました。
でも結論、私はおかしいことが大好きなのです。
自分がおかしくいることで、近くにいる個性を抑え込んでいる他の誰かを解放し、
多様性とやらを創っていけるならそれで良い。
というか
それが良い。
だからマイノリティって、可能性しかなくて、わくわくする。
その他







