
場面緘黙症を知ってますか?
子どもと関わる仕事をされている方はたまに耳にすると思いますが、世間一般的にはマイナーなものかもしれません。
2013年改訂版 DSM-5の診断基準によると場面緘黙は、
「他の状況で話しているにもかかわらず、特定の社会的状況において話すことが一貫してできない状態」と定義されています。
例えば、家族とは普通に話せるのに学校に行くと一切話せない、などです。
小声でなら話せる人もいれば、全く声を出せず、体まで固まってしまう(緘動)場合もあります。
場面緘黙症は医学上の定義では不安障害の一種と考えられおり、発達障害には含まれません。
実は私も6歳まで場面緘黙症でした。
家族とは普通に話せるのに、それ以外の人とは全く話せませんでした。
自分の中で記憶があるのは、保育園に入園してからのこと。
送迎をしてくれる母とバイバイするまでは車の中で普通におしゃべりするのに、保育に着いたら全く喋らなくなる子でした。
個人的には、話せない、話したくないというより
「話すという選択肢がない」状態というのが一番しっくりきます。
喋らないだけで友達とは普通に遊んでいたし、
先生に用事がある時は先生のエプロンを引っ張って呼んでいました(笑)
だから私自身は話せなくて困った記憶はあまりないです。
先生方は困ったかもしれませんが・・・
保育園の先生が、どうにか私を話させようとしてくれようとしたこともありました。
事務室の電話を2個使って、1個を私に持たせ、少し離れたところからもう1個の電話で私に話しかけてくれたり、糸電話をつくってくれたり、、、。
ですが、先生方の努力も虚しく保育園に入って2年は一言も発しませんでした。
だけど、その日は突然訪れたのです!
ある日、保育園でしりとりが行われていました。
いつもならだまって見ているだけの私ですが、
「き」から始まるターンが回ってきて、
「きつね」
と言えたんです。
先生が一番驚いていて、友達もビックリしていて
みんなが床にひっくり返っている光景が今も記憶の片隅にあります。
先生は速攻母に電話していました。
よっぽど衝撃だったのでしょう。
どうしてその日言葉を話すことができたのか、
20年近く前の話なので、詳細な状況を思い出せず詳しく考察ができないのが悔しいけど。
2年かけて保育園が安心できる場所になっていたのかなぁと思います。
その日を境に保育園でもどこでも人と話せるようになりました。
場面緘黙が治ってからは逆におしゃべりになり、小学生になると何かとリーダーをしたがって
委員会の委員長をやったりしてました。私が小さい頃人前で話せなかったことを言うとよく驚かれてました。
しかし、思春期になると場面緘黙症由来なのか、学校生活の中での不安感が強くなり、対人関係に困難を抱えることが増えました。
中学生の時には特定の場面で場面緘黙が再発したこともありました。
そんな話を今度またできたらいいなぁと思います。
需要があったらいいねよろしくお願いします(^^)







