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不登校からの高校受験――“普通じゃない進路”を選んで気づいたこと
不登校でも、自分に合った進路を見つけることはできる

不登校の中学生がある時期になると考えざるを得ないもの、、、

高校どうする?

  • 周りと同じように公立校に行けるのかな?
  • 学校の先生に私立を薦められたから私立にするべき?
  • 定時制・通信制ってどうなんだろう?

色んな疑問、不安があるのではないでしょうか。
この記事では、元不登校の私の高校受験について、定時制高校を選んだ理由とその結果について書いています。


本当は行きたかった公立高校

私は小学生の頃から学ぶことが好きで、漠然とですが大学に行くという目標があったので、不登校になるまでは高校も県内トップの公立の進学校に通いたいと思っていました。「学力トップ」とか「1番」に執着がありました。(笑)

ですが、中学1年で不登校になってしまい、成績表の5段階評価の欄には斜線が引かれ、出席日数も0に近く、残念ながらその高校は諦めざるを得なくなりました。というのも、私の志望していた高校は入試における学力試験の得点と内申点の比率が7:3であったため、仮に当日のテストで満点だったとしても、内申点0の私には合格の可能性がなかったのです。

この内申点(調査書)と学力試験得点の比率は自治体や、学校によって様々ですので、
気になる方は「○○県(市)高校入試 募集要項」などで検索すると各自治体が出している高校入試の公式な情報が出てくると思いますので、調べてみてください。

最近では、不登校生徒の増加に鑑みて高校入試において不登校枠を設けている学校や、中学3年生の内申点を重視する学校もあるので、どうしても行きたい高校がある場合は最初から諦めず一度問い合わせてみることをお薦めします。また、私のように内申点0まではいかないものの、平均より低いという人は、自己申告書という、長期欠席の理由等を高校に説明するための書類を提出することもできるので加えて調べてみてくださいね。


私立高校を選ばなかった理由

公立高校を諦めた私に学校の先生が薦めてくれたのは私立高校でした。
その高校は不登校枠があり、出席日数が極めて少ない私でも合格の可能性が高い学校でした。
ですが私は

  • 私立はお金がかかる
  • その学校で特に学びたいことがない

という2つの理由から、受験はしませんでした。
その頃から目的がはっきりしないと行動できないタイプだったのです。(笑)
今は奨学金制度が充実しているので、私の頃ほど経済面は気にしなくて良くなったかもしれませんね。


定時制高校を選んだ理由

公立高校も、私立高校も選択しなかった私が受験したのは定時制高校です。
定時制高校と聞くと夜間の授業をイメージされる方が多いかもしれませんが、私が選んだ学校は午前部と夜間部の2コースある高校で、私は午前部を選択しました。
午前部といっても午前9時から午後2時すぎまで授業があるのでほとんど全日制と同じでした。

私が定時制高校に決めた理由は

  • 学校が全日制より早く終わるからバイトがたくさんできる
  • せっかく不登校になったから普通の人が選ばない学校に行きたい

この2つです。
私は小さい頃から、みんなが選ばなない方を選ぶ、という生き方をしてきました。
当時、私の心をワクワクさせたのは全日制高校よりも定時制高校だったのです。


定時制高校に通った感想【メリット/デメリット】

メリット

私のプロフィールを見た方は既にお分かりかと思いますが、私は結局1年で定時制高校を中退しています。ですが、私は定時制高校に入学して心から良かったと思っています。
その理由は、何と言っても定時制高校は多様性の宝庫だったからです。

私の入学した定時制高校には、私と同じように中学生時代に不登校だった子、児童養護施設から通ってくる子、精神疾患を患っている子、少年院に入っていた子、高校に通ってみたかったおじいちゃん、などなど一般的な全日制の高校に通っていたらあまり関わる機会のない人たちがたくさんいました。

私は小学生の頃から学校にいると、そこにいる人間の同質性の高さに居心地の悪さを感じてきましたが、多様な人間に囲まれた定時制高校では、それを一度も感じずに済みました。
ずっと「学校に行けない私はおかしいのだ」と無意識に自分を苦しめていた呪縛から解放されたのです。

定時制高校に通ったことで「みんな違って良いのだ、というより違って当たり前だ」心からそう思うことができました。

デメリット

上記の通り、私は定時制高校に入学して良かったと感じていますが、学校内での学ぶ環境においてはデメリットが多少あると思います。

まず、入学試験は学力試験と面接ですが、よく言われる”名前を書ければ合格できる”レベルでした。
さらに、普通の学校からはみ出してしまう子が集まった学校だったので、授業も普通には進みません。
生徒の授業妨害はしょっちゅうで、常に学校中が騒がしかったです。
体育の授業も脱走の可能性があるため一年中屋内で行われました。

全ての定時制高校が同じ環境にあるわけでありませんが、落ち着いて勉強に集中できる環境ではありませんでした。
これが、定時制高校から大学進学が難しいと言われる所以の1つではないでしょうか。
(※一括りに定時制高校といっても、その様態は様々ですのでご承知願います)

とはいえ、あまりにもはみ出してしまう少年・少女たちは半年以内に学校を辞めていったので、学年が上がるにつれて落ち着いていくのかもしれません。(笑)


自分の目的に合わせた選択を

ここまで、私の定時制高校体験談を紹介しました。
1年で中退している私が言っても説得力がありませんが、どのような目的・心構えで定時制高校に入学するのか、ハッキリしているのであれば何も臆することはないと思っています。

定時制高校の受験を、学校の先生や親から反対されている人、された人も多いのではないでしょうか。世間一般的な定時制高校への印象は良くないので、反対する気持ちも大いに理解できます。

ですが、

  • その印象に乗っかって他の安全そうな道を選ぶのか
  • 一歩踏み込んで、印象を覆す経験をするのか

どちらに価値を見出すかはあなた次第です。
より悔いのないであろう選択をしてくださいね(^^)/

 

 

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