
双極性障害を抱えていると、「今日は車の運転をしても大丈夫かな?」という迷いが生まれることがありますよね。特に鬱のときは、集中力や判断力が落ちるため、思わぬ危険を招くこともあります。私自身、鬱っぽい時の運転は怖く、「運転を控える勇気」の大切さを感じています。
もくじ
鬱の時に運転が難しくなる理由
鬱期は、とにかくエネルギーが落ち込み、頭の中が「ぼんやり」したような感覚になります。運転中も注意力が続かず、あれやこれや考え事を、はたまたぼーっとして信号の変化に気づくのが遅れたり、周囲の車との距離感をつかみにくくなったりします。
また、感情の動きが鈍くなり、「危ない」と感じる反応が遅れることもあります。健常時ならブレーキを踏む場面でも、判断が一瞬遅れることがあるのです。
「大丈夫だろう」と思ったときが危ない
鬱期でも「今日は少し元気だから運転できるかも」と思う日があります。ですが、そういう日に限って注意力が長く続かず、帰り道でどっと疲れが出てしまうことが多いです。
実際、私も以前「近場なら大丈夫」と思って出かけた日、帰りに信号を見落としそうになって冷やっとしたことがありました。あのときの反省から、「もし判断に迷ったら運転しない」を自分のルールにしています。
鬱の時の運転を控えるためにできる工夫
「運転しない」と決めても、生活の中でどうしても車が必要な場面は出てきます。そんなときに私が工夫していることをいくつか紹介します。
- ① 予定を詰め込まない:どうしても外出が必要な日は、時間に余裕を持ってスケジュールを立てます。焦りは判断ミスにつながるからです。
- ② 家族や友人に送ってもらう:頼るのは悪いことではありません。「今は体調が不安定だから」と素直に伝えるようにしています。
- ③ タクシーや公共交通機関を利用する:費用はかかりますが、安全を優先することの方が大切です。公共交通機関は不特定多数の人と同じ空間にいなくてはならないので、そもそも鬱の時にはきついですが…。
- ④ 体調記録をつけておく:「どんな状態のときに運転が危なかったか」をメモしておくと、次に判断するときの参考になります。
運転できない自分を責めないこと
鬱のとき、「こんなことでさえできないのか」と落ち込むことがあります。でも、運転を控えることは弱さではなく「自己管理」です。体調の波を理解して、安全を守ることは立派な自己判断だと思います。
調子が良くなったときにまた運転すればいい。そのくらいの距離感でちょうどいいのだと感じています。
双極性障害と運転の関係を考えるときに
双極性障害は、気分の波が大きい病気です。躁のときはスピードを出しすぎたり、鬱のときは反応が遅れたりする危険があります。つまり、運転は「体調の鏡」と言っても過言ではありません。
だからこそ、「今日はどんな自分なのか」を見つめることが、安全運転の第一歩になるのだと思います。
まとめ
鬱の時の運転は、思っている以上にリスクが大きいです。運転しないという判断は、逃げではなく「自分を守るための選択」。双極性障害と付き合いながら、安全に暮らしていくために、無理をしないことを心がけたいですね。
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※当サイトの記事は、双極性障害などの体験談・経験に基づいて執筆されたものです。
記事内容は医学的な診断や治療を目的とするものではなく、自己判断の材料として用いることはお控えください。
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