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高卒認定試験とは?概要からメリット・受験準備まで徹底解説
不登校でも、自分に合った進路を見つけることはできる

1. 高卒認定試験とは

高卒認定試験とは、「高等学校卒業程度認定試験」の略称で、高校を卒業していなくても高校卒業と同等の学力があることを証明できる公的な学力認定試験です。
この試験に合格することで、大学・短期大学・専門学校の受験資格を得ることができ、高校を中退した人や学び直しを希望する社会人にとって、新たな進路の扉を開くチャンスとなります。

もともとは「大学入学資格検定(大検)」と呼ばれていましたが、2005年から現在の「高卒認定試験」として実施されています。特徴的なのは、高校や高専に在学中でも受験できる点です。
なお、合格しても最終学歴は「中卒」となりますが、「高卒と同等の学力を有する」と正式に評価されます。

試験は毎年8月と11月の年2回実施され、受験案内は文部科学省から配布されます。受験料は科目数によって異なり、7科目以上で8,500円、4~6科目で6,500円、3科目以下で4,500円です。
また、一度合格した科目は次回以降の試験で免除されるため、自分のペースで計画的に受験することが可能です。

2. 高卒認定試験のメリットと制限

高卒認定試験の最大のメリットは、高校を卒業していなくても大学受験資格を得られることです。
進学だけでなく、資格試験や就職時のスキル評価にも活用できるため、社会人やフリーターの方にも人気があります。

一方で注意したいのは、合格しても最終学歴は「高卒」ではなく「中卒」として扱われる点です。
ただし、実務経験や職歴によっては、社会的には「高卒相当」とみなされる場合もあります。

また、試験には年齢制限があり、大学受験資格を得るのは18歳以上です。したがって、たとえ早い段階で合格しても、大学入学には年齢要件を満たす必要があります。

こうした特徴から、高卒認定試験は「高校以外のルートで学び直したい人」にとって、柔軟かつ現実的な選択肢と言えるでしょう。

3. 受験の流れと必要な準備

受験を検討する際は、まず受験資格を確認しましょう。
受験する年度の終わりまでに16歳以上であれば受験可能です。

出願時には、以下の書類を提出します。

  • 受験願書・履歴書
  • 収入印紙による受験料(科目数により4,500〜8,500円)
  • 写真2枚
  • 住民票または戸籍抄本

一部科目の免除を希望する場合は、単位修得証明書などの追加書類も必要です。
試験は8月・11月に行われるため、出願スケジュールを確認して早めに準備を進めましょう。

また、合格した科目は次回以降の試験で免除されるため、一度に全てを受ける必要はありません。
一般的に合格基準は40〜45点程度とされ、出題形式はマークシート方式です。
焦らず、自分のペースで受験計画を立てることが合格への近道です。

4. 試験の難易度と科目

高卒認定試験の全体合格率は約40%前後ですが、科目ごとに見ると約80%近くの合格率となっています。
つまり、試験の難しさは内容そのものよりも「科目数の多さ」と「出題範囲の広さ」にあります。

試験科目は、日本語・英語・数学・理科・社会などの基本科目を中心に構成されています。
出題はすべて選択式で、合格した科目は次回以降免除されるため、得意科目から受験していく戦略も有効です。

まずは自分が受験する必要のある科目を確認し、効率的に学習を進めましょう。
計画的に取り組むことで、無理なく合格を目指すことができます。

5. まとめ

高卒認定試験は、学歴や年齢に関係なく、再び学び直すチャンスを与えてくれる制度です。
経済的な理由や進路の事情で高校を卒業できなかった人にとっても、大学進学や資格取得への道を開いてくれます。

試験は年2回実施されるため、余裕を持ったスケジュールで準備できます。
「一度にすべて受ける」よりも、「自分の得意科目から少しずつ合格していく」戦略が効果的です。

最新の受験情報は文部科学省の「高等学校卒業程度認定試験受験案内」で確認し、必要な書類や期限を必ずチェックしましょう。
しっかりとした学習計画を立てて、自分の未来を切り開く第一歩にしてください。

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※この記事は、高卒認定試験の公的情報を基にまとめたものであり、
試験の最新情報や出願手続きは必ず文部科学省公式サイトを確認してください。

 

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