
光トポグラフィー検査(近赤外分光法:NIRS)は、頭部に近赤外光を照射し、毛細血管や皮膚を通過した光の散乱や吸収の変化を解析することで、脳表層部(特に前頭前野)の血流変化を可視化する検査です。
神経活動が活発になると血流が増加する「神経血管連関」という仕組みを利用し、酸素化ヘモグロビン(oxy-Hb)と脱酸素化ヘモグロビン(deoxy-Hb)の濃度変化を測定します。
精神科領域では、主に「言語流暢性課題(verbal fluency task:VFT)」などの言語課題を行いながら脳の血流変化を観察し、うつ病・双極性障害・統合失調症などの特徴的な反応パターンを比較する研究が進められています。
日本では2014年に、抑うつ状態の鑑別診断補助を目的として保険適用が拡大されました。
ただし、この検査だけで診断を確定できるわけではありません。
光トポグラフィーは脳表層部の信号しか測定できず、頭皮や骨の影響も受けやすいため、データの定量性には限界があります。
実際、「うつ病・双極性障害・統合失調症・健常者」を区別する精度はおおむね6〜8割程度とされており、あくまで診断補助ツールとしての位置づけです。
したがって、この検査結果のみで病名を判断することは避けるべきです。
問診や心理検査、生活状況の観察など、臨床的な総合評価と組み合わせて慎重に活用することが求められます。
参考文献・参考サイト
※当サイトの記事は、双極性障害などの体験談・経験に基づいて執筆されたものです。
記事内容は医学的な診断や治療を目的とするものではなく、自己判断の材料として用いることはお控えください。
症状に関しては必ず医療機関・専門医にご相談ください。
<ツイッターの反応>
前例ちゃん🌎
@zenrei_research光トポグラフィー検査受けたことある人どれくらいいるんだろう。 #双極性障害 #双極症 【体験談】双極性障害と光トポグラフィー検査を受けてみた感想と実際の流れ - 前例リサーチ zenreiresearch.com/?p=782
Νoρι
@lielaylain24光トポグラフィー検査の結果、双極性障害か統合失調症って言われて横転
🕊️🐉𝓨𝓤𝓚𝓲🦄❄️
@YUKiart_pppp光トポグラフィー検査の結果聞いてきた。 検査開始直後の脳血流の波形は典型的なうつ病と同じで、終了後の波形は当てはまらないから、この検査だけで診断は難しいって。 今うつ病、非定型うつ病のどっちの特性にも殆ど当てはまらないから納得。。 健常者より脳血流が半分くらいしかないのは確か。。 x.com/yukiart_pppp/s…
ほとり@Saku×Saku(発達障害当事者会in埼玉)
@hotori_hanamaruうつ病の診断の時、光トポグラフィー検査を受けたんだけど、グラフが双極性だった。そのすぐあとに双極性に変わった。脳の血流量を測ってるらしいけど、精神疾患によってグラフが変わるの興味深いよね。脳の働きが通常と違ってるのは間違いないじゃん。努力とかじゃないんだなあって、実感できる。
XIA
@class_lang昔は光トポグラフィーで統合失調症・双極性障害・うつ病が鑑別できると言われていました。 しかし十年位前に被験者になってNIRSを受けたんですが統合失調感情障害の場合使えないと判ってしまい放擲されました。
XIA
@class_lang以前は光トポグラフィーでうつ病・統合失調症・双極性障害が鑑別できると思われていました。 これも統合失調感情障害が知られるようになり統合失調感情障害の人を光トポグラフィーで調べると今までやってきた方法ではダメだと判って見直されたそうです。
テル
@onoborithanうつ病も定量的に評価するのは難しいと思いますが。光トポグラフィーとかすべての医院になさそうだし。でもわりと簡単に抗うつ薬は処方可能ですよね。
ナス
@nasu_kosodate光トポグラフィーって必ずしも役立たずとはいえないんだっけ?


