
双極性障害のような精神疾患を抱えながら働くとき、
「自分の障害を職場に伝えるか(オープン就労)、あるいは伝えずに働くか(クローズ就労)」
という選択は、多くの当事者が直面する大きなテーマです。この2つの選び方は、それぞれ働き方や得られる配慮、仕事環境に大きな違いがあります。
オープン就労とは、自分の障害のことを職場や採用時に明かして働く形です。「障害者雇用枠」として応募するケースが多いですが、一般雇用として働くケースもあります。障害者雇用で採用される場合には、企業側が障害を理解し合理的配慮を提供する仕組みが前提になります。合理的配慮とは、通院への配慮、勤務時間や業務内容の調整、体調に合わせた業務負荷の軽減など、症状に応じた環境調整を受けられることです。職場の上司や同僚に症状や困りごとを伝えやすく、理解や支援を得られる安心感が、大きなメリットとなることもあります。実際、障害の特性を踏まえて働きやすさにつながる取り組みができるという声もあります。
一方でオープン就労のデメリットとして、障害者雇用枠の求人自体が限定されやすく、選べる職種や仕事内容が一般求人より少ないという点があります。そのため給与水準が一般雇用と比べて低くなることや、まだ十分な理解が得られない職場では偏見や不十分な対応に悩むケースもあります。
クローズ就労は、自分の障害について企業に伝えずに一般の求人枠で働く方法です。この選択では、応募できる企業の広さや職種の選択肢がオープン就労より広がることがメリットとされています。職場で「障害者である」という見方をされずに評価や業務に取り組める点は、評価やキャリア形成の観点でプラスとなる場合もあります。
しかし、その一方でクローズ就労は障害を開示しないため、職場が本人の症状や特性を理解する機会がなく、体調不良時の配慮を受けにくいというデメリットもあります。急な体調変化や通院の必要性に対して理解が得られにくく、結果的にストレスや困難を抱えることになる可能性もあります。自分自身の働き方や症状の特徴、必要な支援内容をよく考え、どちらが自分に合うかを慎重に検討することが大切です。
オープン就労・クローズ就労のどちらにも一長一短があり、どちらが「正しい」というものではありません。障害を伝えて得られる安心感や支援を重視する人もいれば、伝えずに一般就労の中で働くことで自分のキャリアを築きたいと考える人もいます。自分の体調や働き方、職場環境の可能性を見据えながら、最適な選択をすることが何より重要です。
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