
不登校から公立全日制高校に合格した体験談|実際の前例を調べました
中学生で不登校になると、
「全日制高校に行きたいけど、不登校だと難しいのかな?」
「不登校でも全日制高校に合格した人っているのかな」
と気になりますよね。
実際に調べてみると、不登校から通信制高校などへ進学した体験談は比較的見つけやすい一方で、不登校を経験した子が公立の全日制高校に合格した体験談は、なかなか見つけにくいのが現状です。
さらに「不登校」といっても状況はさまざまです。
まったく学校へ行っていない子もいれば、週に数日は登校していた子、中学3年間のうち一定期間だけ不登校だった子もいるでしょう。
仮に「不登校から全日制高校に合格した」という話を聞いても、その人の不登校の状況によって受け取り方も変わってきます。
そこでこの記事では、実際に公開されている体験談の中から、
この記事で紹介する前例
✓ 中学校で不登校を経験している
✓ 公立高校を受験している
✓ 全日制高校に合格している
という条件に合うものを探しました。
体験談については、不登校だった期間、当時の登校状況、勉強を始めた時期、塾や学習支援の利用などを簡潔に整理し、一部を引用しながら紹介します。
「不登校だから全日制は無理」と最初から選択肢を狭める前に、実際にどのような前例があるのか、一緒に見ていきましょう。
不登校から全日制高校に合格した3人の体験談
「不登校でも全日制高校に合格できる」と言われても、実際に合格した人がどのような中学校生活を送り、どのように受験したのかは気になるところです。
ここでは、本人や保護者が公開している体験談の中から、不登校を経験したあと、全日制高校に合格した3つのケースを紹介します。
中3ではほとんど登校できず。それでも公立の全日制高校へ
1人目は、中学1年生の6月から学校を休み始め、中学3年生ではほとんど学校に通えていなかった娘さんの体験談です。
お母さんが当時を振り返って書いています。
最初から全日制高校だけを目指していたわけではありません。
いくつかの学校を見学する中で通信制高校を受験し、まずは合格。
その後、本命として考えていた私立高校を受験しますが、こちらは不合格となりました。
それでも受験を終わらせず、残された時間の中で公立高校への挑戦を決めます。
そして、公立の全日制高校に合格。
記事が公開された時点では、実際にその高校へ通っていることも書かれています。
この体験談から分かるのは、中学校にほとんど通えていない時期があったからといって、最初から全日制高校という選択肢がなくなるわけではないということです。
また、通信制高校の合格を確保したあとに私立高校、公立高校と進路を考えている点も、一つの実例として参考になります。
中2の冬から不登校。塾と自主学習で偏差値68の高校へ
2人目は、中学2年生の12月ごろから不登校になった本人が書いた体験談です。
中学3年生では、学校内に設けられた不登校支援教室にも登校。
通常の授業には出席せず、別室で自習をしたり、ほかの生徒と話したりして過ごしていたそうです。
勉強については、
・苦手な理系科目 → 塾
・それ以外 → 自主学習
という方法を取っています。
授業に出席していない状態でも中3の評定はオール3を維持し、最終的に偏差値68の高校に合格しています。
受験勉強の内容もかなり具体的です。
数学では過去問で分からなかった問題を塾の先生に質問し、理科では塾や市販の参考書を繰り返し解いています。
また、中3になってから英検・漢検・数検にも挑戦しています。
このケースは、学校の通常授業に参加できなくても、塾や自主学習、別室登校などを組み合わせながら受験勉強を進めた例として参考になります。
中2で不登校。それでも偏差値60の公立高校に合格
3人目は、中学2年生で不登校を経験し、その後、偏差値60の公立高校に合格した本人の体験談です。
この体験談がほかの2つと少し違うのは、「合格した後」のことまで率直に書かれている点です。
全日制高校には無事合格したものの、実際に通い始めると、
・授業の難しさ
・1時間を超える通学
・友人関係
など、さまざまな負担が重なったといいます。
その後、単位不足などもあり、最終的には別の学校へ籍を移しています。
この体験談は、不登校から全日制高校への合格が可能である一方、「合格=すべて解決」ではないことも教えてくれます。
高校選びでは偏差値や合格可能性だけでなく、
「毎朝通える距離か」
「生活リズムを維持できそうか」
「授業についていけそうか」
といった、入学後の生活まで考えて学校を選ぶことも大切です。
3つの体験談から分かること
3人とも不登校の期間や中学校での過ごし方は異なりますが、実際に全日制高校への合格を経験しています。
一方で、必要な勉強量や内申点の扱い、受験できる高校は地域や学校によって異なります。
「不登校だから全日制高校は無理」と最初から決めるのではなく、まずは希望する高校の選抜方法や、欠席日数・内申点がどのように扱われるのかを確認することが大切です。
欠席が多くても、公立高校を最初から諦めなくていい
不登校の家庭にとって心配なのが、欠席日数や内申です。
「中学校へほとんど行っていないから、公立高校は受けられないのでは?」
と思ってしまうかもしれません。
しかし、公立高校入試の仕組みは都道府県によって異なり、不登校だった受験生に配慮した制度を設けている地域もあります。
たとえば埼玉県の令和9年度(2027年度)入試には、
「不登校の生徒などを対象とした特別な選抜」
があります。
この選抜では「自己申告書」を提出し、一般募集とは別に選抜が行われます。
さらに、対象者については調査書を選抜資料とせず、学力検査・面接・自己申告書などを資料として選抜する仕組みになっています。
大切なポイント
不登校の生徒への配慮や提出できる書類、選抜方法は、都道府県や年度によって異なります。受験する年度の教育委員会・高校の募集要項を必ず確認してください。
まとめ|不登校から公立全日制高校に合格した前例はある
今回調べてみると、中学校で不登校を経験しながら、公立の全日制高校に合格した前例は実際にありました。
ただし、その過程は一人ひとり違います。
完全不登校の期間があった子もいれば、別室登校を利用した子、中学3年生になって学校へ戻った子もいました。
受験に向けて動き始める時期も同じではありません。
もちろん、公立全日制高校へ進むことだけが正解ではありません。
通信制高校や定時制高校など、ほかにもさまざまな選択肢があります。
大切なのは、本人が「この高校に行ってみたい」と思ったときに、不登校だったという理由だけで、その選択肢を最初から消してしまわないことではないでしょうか。
また、地域によっては、不登校だった事情を伝えるための自己申告書や、不登校の生徒を対象とした選抜制度が用意されている場合があります。
欠席日数や内申を見て「公立は無理かもしれない」と判断する前に、まずは住んでいる都道府県の入試制度を調べてみてください。
分からない場合は、中学校の進路担当や教育委員会へ、
「不登校の生徒が公立全日制高校を受験する場合に利用できる制度や提出書類はありますか?」
と確認するところから始めても大丈夫です。
不登校を経験したあと、公立全日制高校へ進んだ子は実際にいます。
この記事で紹介した3人の前例が、進路を考えるときの一つの材料になれば幸いです。








